12/02/15 14:09:38.28 3pFywpgq
ベクモニ、素晴らしいソフトです。
いつも使わせていただいており、また、ここでの情報も活用されていただいております。
先日、日本アイソトープ協会の「核種分析講座」に参加しましたので、正確な定性・定量分析の
ための測定手順をご紹介します。
ゲルマニウム計測器であっても、Nalでならなおさらですが基準線源による校正が必須とのことです。
1:毎日、測定前に基準線源(後述)でエネルギー校正を行う。
特にNalは気温レベルで測定するので、気温差による感度補正が必須で、エネルギー校正が必要となる。
2:さらに、Nalは温度変化に弱いので、冷えた試料をセンサーに接触させないように。
3:センサーと試料の物理的な距離を同じにしないと、定量できない。
4:定量のための校正は数ヶ月に一度程度。
5:定量のために基準線源は、半減期を考慮してエネルギー量を補正すること。
6:計測に使う容器は、毎回同じサイズ、同じ容量、同じ分量にすること。
7:測定終了後に、もう一度エネルギー校正を行い、計測中の感度変化などが無かったことを確認する。
基準線源について
1:食品の定量を行う目的で、比重1の基準線源を同協会が作り、販売している。
2:基準線源は、計測に用いる容器に詰めてくれる(ただし接着剤で密封)。
3:基準線源は、必要に応じて最大8種類の核種を配合してくれるので、
低エネルギーから高エネルギーの核種まで入るため、エネルギー校正も可能。
ただし、半減期が一番短い核種で数十日なので、ブレンドの仕方によっては、
校正証書の有効期限が短くなる場合がある。
4:なお、普段のエネルギー校正に使う線源は、基準線源(校正証書付き)でなくとも
核種と濃度が分かっているもの(一度正確に測った土壌など)で校正してもいい。
文部科学省が出している指針に基づいているだけでなく、同協会が線源の作成や測定する場合に
必要とされる測定の注意点とのことです。