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★【産経抄】3月15日
日ごろ能弁な安倍晋三首相が、きのうの国会答弁では、珍しく下を向いたままお役人が書いた紙を棒読みしていた。
慰安婦募集の強制性を認めた「河野談話」を安倍政権では見直さないと答えたが、顔に「痛恨の極み」と書いてあった。
▼オバマ米大統領は来月、アジア各国を歴訪するが、その前に泥沼化している日韓関係を修復しようと米国は余計な世話を焼いている。
日米韓首脳会談を実現させるため、韓国の機嫌を損ねぬよう「河野談話を見直さないでくれ」と陰に陽に日本側に圧力をかけているという。
▼国防費を大幅に削減する米国は「米軍をアジア太平洋に重点的に配備する」と公言している。
とはいえ実態は、米国防次官補自ら「もう実行できない」と口をすべらしたほど、カネに困っている。
▼米国にしてみれば、軍事的膨張を続ける中国を牽制(けんせい)するため、日韓が一致結束して米軍の肩代わりをしてほしいのだろうが、ムシが良すぎる。
日韓関係がここまでこじれたのは、2年前の8月、当時の李明博大統領が竹島に上陸し、天皇陛下に謝罪を要求してからという事実を米国は無視している。
▼慰安婦問題も韓国側のプロパガンダ(宣伝)によって、娼婦(しょうふ)である慰安婦が「性奴隷」だった、とのウソも米国内に広まっている。
韓国側につけいる隙を与えた河野談話が、裏付け調査なしのいいかげんなしろものだったのは、国会でも明らかになっている。
▼証拠があやふやなら、STAP細胞論文の例をひくまでもなく、再検証し、撤回するのが当たり前。米史上最も考えの甘い大統領や
ソウルの頑固なお姫様のご機嫌をとって、わざわざ首脳会談をする必要もない。朝鮮半島が有事になって最も困るのは、日本ではなく韓国なのだから。
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