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★朝鮮通信使を記憶遺産に 長崎県、釜山市と登録目指す [長崎県]
2014年02月21日（最終更新 2014年02月21日 03時00分）
長崎県は新年度、江戸時代に朝鮮王朝が日本に派遣した外交使節「朝鮮通信使」の世界記
憶遺産登録を目指した取り組みを始める。同様の動きがある韓国・釜山市とも連携し、
日韓国交正常化５０周年となる２０１５年に、両国政府が共同で登録を推進することを
宣言するよう働き掛ける。１６年に国連教育科学文化機関（ユネスコ）に申請書を提出し、
１７年の登録を目指す。
朝鮮通信使は、１７～１９世紀に１２回来訪。将軍家が権威誇示に利用した側面もあるが、
対馬藩が先導役となり、豊臣秀吉の朝鮮侵攻で悪化した両国関係の修復や交流の役割を担った。
長崎県によると、通信使が発着した釜山市で１２年、朝鮮通信使の世界遺産登録を目指す
シンポジウムが開かれたことなどを受け、構想が始動。ユネスコへの申請は、同県壱岐市や
山口県下関市などでつくる朝鮮通信使縁地連絡協議会（事務局・長崎県対馬市）と釜山市の
外郭団体・釜山文化財団が共同で行うことを想定している。
長崎県は、釜山側との調整や申請資料の検討といった手続き面で支援するとともに、
国際会議の開催などで機運を盛り上げていく。県は「朝鮮通信使が両国関係改善の役割を
果たしたように、日韓が手を携えて登録を進めることで、良好な関係へと後押ししたい」と話す。
世界記憶遺産には国内から、山本作兵衛の炭鉱記録画など３件が登録されている。
申請は偶数年に１カ国２件までだが、複数国の共同申請の場合、件数の制限はない。
＝2014/02/21付 西日本新聞朝刊＝
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