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★卓上四季 女王の教え
「いくらやったってだめ。ありそうもないことなんて信じられないわ」。そういって笑う
アリスを白の女王はたしなめる。「それは修業が足りないからさ。私がおまえの年には、
朝食前に、ありそうもないことを六つも信じたものさ」(ルイス・キャロル「鏡の国の
アリス」から)
▼当初は権威ある科学誌「ネイチャー」から、「あなたは細胞生物学の歴史を愚弄(ぐろう)
している」とまで酷評されたそうだ。理化学研究所の小保方(おぼかた)晴子さん(30)
たちが、マウスを使って新しくつくりだした「万能細胞」とは、それほどまでに“常識”を
覆すものなのだろう
▼面倒な遺伝子操作をしなくても、酸性液で刺激するだけで、どんな組織にもなる細胞を
生み出せるとは。門外漢でもホントなの? と疑ってしまう。小保方さんは「誰にも信じて
もらえず、やめてやると何度も思い、泣き明かした夜も数知れなかった」という
▼それでも、祖母にもらったかっぽう着姿で実験に打ち込んだ。「鏡の国」の女王が聞いたら、
<ありそうもないこと>を信じ続けた強い心を褒めてくれるはず
▼失われた体がニョキニョキ、モゴモゴよみがえる―。植物やトカゲなどが持つ能力を人類も
手にする日が、また一歩近づいた気もする。が、開きかけた扉の先に待っているのは、ばら色の
夢の世界か
▼核エネルギーの封印を解いた後で起きた悪夢が脳裏をよぎる。2014・1・31
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