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★藤沢数希氏「アベノミクスで日本人は貧乏に」
2014年01月27日 09時00分 提供:日刊SPA!
’13年の日経平均は56.7%と41年ぶりの高い上昇率となった。一方、円は対ドルで34年ぶりの
下落率となったため円資産は目減りし、世界の中で見ると日本人は貧乏になったという
’12年11月14日、低迷を続けた民主党の野田首相が衆議院を解散することを表明。翌15日、自民党の安倍総裁が、
政府・日銀が2~3%のインフレ目標を掲げ、無制限の金融緩和を実行していくと宣言した。こうしてアベノミクスが始まった。
’11年12月末に8455円35銭だった日経平均株価は、’12年の大納会では1万395円18銭、’13年の大納会では1万6291円31銭、
取引最終日に年初来高値を2年連続で更新した。’13年の年間上昇率は56.7%となり、高度経済成長末期の1972年以来41年ぶりの
記録となった。こうした株価上昇の最大要因は、間違いなく大幅な円安である。
ドル/円相場は’11年末に約78円だったものが、’12年末には約87円に、’13年末には約105円となった。
ユーロは’11年末に約100円、’12年末に約114円、’13年末には約145円となった。
日本の財界では輸出産業が力を持っているため、円安はマスコミではいいことであると報じられることが多い。
また、円安になれば、ドルで見た株価はそれほど上がっていなくても、円で我々日本人が目にする株価は大きく
上昇しているように見える。よって、日本では円安になると、景気がよくなったと感じやすい。
しかし、当然だが円安はいいことばかりではない。まず、日本はエネルギーや食料品などさまざまな資源を輸入に頼っており、
これらのコストが上昇する。輸入産業は不利になる。そして何より、円が安くなるということは、世界の中で見た日本人が
貧乏になっているということにほかならないのだ。
⇒【後編】「一人当たりGDPはイタリア程度に落ちぶれる」に続く URLリンク(nikkan-spa.jp)
【藤沢数希氏】
欧米の研究機関にて博士号を取得。その後、外資系投資銀行に転身。ブログ「金融日記」は月間100万PV、
ツイッターのフォロワーは8万人を超える。最新刊『外資系金融の終わり』が発売中
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