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★名護市長選敗北 自公にすきま風 知事選分裂も
産経新聞 1月21日(火)7時55分配信
沖縄県名護市長選で米軍普天間飛行場(同県宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古への移設
反対を主張した現職の稲嶺進氏の再選を許したことで、自民、公明両党の間にすきま風が吹いている。
自民党は敗れた移設推進派の末松文信氏を擁立したものの、公明党が自主投票を決めた県本部の
意向を黙認し、組織票の多くが稲嶺氏に流れたとみられるためだ。このまま軌道修正できなければ
11月に予定される県知事選も基地移設の賛否を争点に与党分裂選挙になる可能性が出てきた。
名護市長選から一夜明けた20日。自民党の石破茂、公明党の井上義久両幹事長は政府与党協議会で顔を合わせた。
「(移設先が)なぜ辺野古かという説明が十分ではなかった」と敗因分析を始めた石破氏に、井上氏は
「今後も沖縄の負担軽減と危険性除去に努めていかなければならない」と応じただけで、あえて敗因には触れなかった。
名護市長選は約2000票の集票力を持つとされる公明党県本部の動きがカギを握っていた。
結局、移設推進の党本部に対し、県本部は反対の立場を崩さず自主投票のまま選挙戦に突入。
自民党選対幹部は「公明票の7割が稲嶺氏に流れた」と分析する。
このため、自民党内では公明党の選挙対応について「地元の声もあるのだろうが、残念だ」(河村建夫選対委員長)
との恨み節が漏れる。ただ、自民党も一部の那覇市議が稲嶺氏への支援に回る動きを見せたため、
公明党幹部は「自民も一枚岩ではなかった」と批判。水面下で責任の押し付け合いが激しさを増している。
沖縄では今後、県知事選が11月に待ち受けるが、公明党県本部の一部に辺野古移設に反対している那覇市の
翁長雄志市長を担ぎ出そうとする動きがある。石破氏は20日の記者会見で「今後、(公明党とは)各種選挙で
齟齬(そご)がないようにしたい」と述べたが、このままでは選挙協力が絵に描いた餅になる可能性も捨てきれない。
(岡田浩明、力武崇樹)
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