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フランスの非実在青少年規制:なぜこうなった?
URLリンク(www.tsurupeta.info)
1997年に、児童ポルノをはじめ性犯罪に対する罰則を強化しようとした
「性的犯罪防止抑止及び未成年者保護に関する法案」が提出されました。
新技術に対する不安が大きかった時でもあったので暫定法案はインターネット
などの新規規制を導入していましたが、上院審議会Charles Jolibois会長は
「児童ポルノ合成画像」への深刻な懸念を示して「未成年者の画像又は描写」
(l'image ou la représentation d'un mineur)を罰するべきだと主張しました。
そういう風に改正された法案が1998年に最終可決されました。審議記録を
読むと、意図された罰則対象は明らかに「実在人物の写真とは識別できない
写実的ポルノ画像」ではありますが「représentation」という単語は非常に
曖昧なので、広義に解釈すると実在人物とは関係のない絵画や描画も規制対象
となるのです。
2006年にフランスの日本アニメ配給会社Kazeの社長ら3人が、
未成年者の描写を含むエロアニメ『淫獣聖戦ツインエンジェル』を配布したと
して有罪判決を受けました。フランス最高刑事裁判所「破毀院」まで上訴しま
したが、水の泡でした。というか、破毀院がはっきりと「アニメや漫画は規制
の対象だ」と書いてしまった厄介な先例。しかし十数万円程度の罰金刑と
なって、実在児童ポルノの実刑判例に比べたら「寛大」な判決だったからか、
私が知っている限りは反響が殆どなかったのです。正直に言えば、Agnès Tricoire
ら創作自由擁護派は「美術」を守ろうとしているので、彼女らから見れば日本の
エロアニメは美術であるか、守る価値があるかは疑問。
去年2012年にいよいよ懲役判決が下された時も知識人反応はなかったよう
です。今回は日本のエロ同人誌でした。