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★【産経抄】12月28日
2013.12.28 03:07
長生きはしてみるもので、きのうの朝日、毎日両新聞の1面にそろって「国益」という活字が躍っていた。
朝日新聞ではコラムでも使っており、「国益」より「平和と民主主義」が大事だと考えておられる両紙の
愛読者はさぞ失望されたのではないか。
▼両紙ともに、安倍晋三首相の靖国神社参拝に中韓はもとより、米国も「失望した」と表明したのを喜ぶか
のように「国益を損なった」と筆をそろえている。日ごろの紙面からは、想像できぬほど国益を重視する
筆致に感心した。確かに、中国、韓国の対日嫌がらせは増し、進出企業が少なからぬ損害を受けるのは免れまい。
▼日中韓の首脳会談実現も望み薄だ。ただし、参拝せずとも対中韓関係は冷え込みっぱなしだったから、
影響は「雪の上に霜がおりる」程度にしかすぎない。むしろ、首相の靖国参拝で得られた国益はかなり大きい。
▼第一は、首相が公約を守ったという事実だ。アベノミクスがうまくいっているのに中韓と波風を立てる必要は
ない、としたり顔でいう識者は、約束を守らない政治家を見過ぎたのだろう。政治家が自らの発言に責任を持ち、
実行に移すのは当たり前の姿であり、「政治力」アップは間違いなく国益に資する。
▼米国務省が「失望した」と、表明してくれたのも国益に大いに役立った。日米同盟が永久不変なものではなく、
歴史認識ひとつとっても日本が逐一、主張しなければ、中韓のプロパガンダ(宣伝)工作にしてやられかねない
ことを教えてくれた。
▼米国はかけがえのない同盟国ではあるが、国のために命をささげた先人への感謝は譲れぬ一線である。
心ある日本人が「嫌米」にならぬようケネディ駐日大使はぜひ、靖国神社にお参りいただきたい。
URLリンク(sankei.jp.msn.com)