13/12/23 21:12:57.48 0
【埼玉】差別の半生、自伝に 上尾市在住のアイヌ民族・北原きよ子さん
2013年12月23日
北海道や周辺の島々で、日本人が入植する前から暮らしてきた先住民族アイヌ。一九八六年に
「日本は単一民族国家」と発言した中曽根康弘首相(当時)に初めて抗議文を送ったアイヌ民族が、
北原きよ子さん(67)だ。今年九月、差別とともに歩んできた半生を振り返る自伝「わが心の
カツラの木 滅びゆくアイヌといわれて」(岩波書店)を出版した。
両親は旧樺太(現ロシア・サハリン)で育った「樺太アイヌ」。終戦後に北海道に移住し、行商や
コンブ漁、土木作業と職を転々としながら引っ越しを繰り返した。
北原さんが小学校に入ると、「シャモ」(アイヌ語で和人=アイヌ民族から見た日本人)の同級生に
「アイヌはあっちに行け」といじめられる日々が始まった。教師も「アイヌにアイヌといって何が悪い」
と言い放った。「私の子も差別されるのは嫌だ。私は結婚も出産もしない」。小学三年のとき、そう誓った。
社会人になっても差別は続き、勤め先をいくつも変えた。就職活動で訪れたある呉服店では、「アイヌを
雇っては店の格に関わる」と笑われた。そんなときに出会ったのが、東京からアイヌ民族の取材に来た
フリーカメラマンの北原龍三さんだった。
龍三さんは帰京後、「結婚したい」と毎日のように手紙を送ってくれた。「世の中を信じてみよう」。
二十九歳で結婚し、長男を産んだ。そして八〇年、首都圏に住む「ウタリ」(アイヌ語で同胞)たちと
「関東ウタリ会」を結成。親たちからは習えなかったアイヌ語や伝統の刺しゅうなどを一緒に学び始めた。(以下略)
東京新聞
URLリンク(www.tokyo-np.co.jp)