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★特定秘密保護法案に言いたい:最も怖い「沈黙のらせん」??精神科医・香山リカさん
◇精神科医・香山リカさん(53)
厄介なものには関わりたくないのが人間の心理。内容や範囲が不明確な「秘密」という言葉が独り歩きし「国にとって都合の悪いことを知ろうとしたり、
話したりするだけでやばい」という雰囲気だけが広まって、国民の心理が自動的に萎縮してしまうのではないかと危惧している。
個人情報保護法においても、情報が実際に法に抵触するかどうかは別にして少しでも個人情報に触れると厄介だと国民が萎縮し、
過剰に情報を制限することが実際に起きている。特定秘密保護法案でも同じ現象が起き、国民は自ら情報を得たり発言したりすることをやめて思考停止に陥る。
そうした同調圧力の空気ができあがると少数派は次第に口を閉ざしていき、最終的に誰も発言をしなくなる。そうした「沈黙のらせん」が最も怖い。
まだ法案が成立したわけでも処罰された人が出たわけでもないのに、沈黙のらせんの引き金はもう引かれてしまっていて、
国民の大半は「秘密は関わらない方がいい」という心理が働いている。
それが国の狙いだ。国は「それは国民が勝手に陥っている心理状態で、国が強制したことではない」と言うだろう。
見えない「脅しの効果」が法案には秘められている。
7年後の東京五輪では、五輪成功を旗印にテロ対策と称して少しでも不穏な動きは取り締まられ、排除されていくかもしれない。気付いたときにはもう遅い。
今何が起きようとしているか、国民は目を見開いてしっかり考えてほしい。【聞き手・斎川瞳】=随時掲載
毎日新聞 2013年12月01日 東京朝刊
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