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>>14
■「継がせない」
「漁師は俺で3代目。おやじは家へ帰るとつらさを紛らわすために酒ばっか飲んどった。だから、すし屋とか陸(おか)の仕事をしようと思うとった」。
そんな智弘さんも、地元の高校を出たら自然に家業を継いでいた。
時がたち、雄大さんも高3の秋に「俺、やっぱ船に乗るよ」と言った。後継ぎのために約1億5千万円かけ、今の船を新調した数年後に原発事故が起きた。
雄大さんには長男翔海(しょうま)君(7)と次男雄海(ゆうま)君(5)がいる。2人には海の付く名前を付けたが、「漁師は絶対にさせない」と雄大さんは話す。
自身も「職を失ったときの保険に」と大型特殊免許を取った。
智弘さんは、消費者の不安もよく分かると言う。「本格操業の見通しは全く立たねえ。福島の魚を地元のじっちゃん、ばあちゃんは買ってくれるが、
放射能が少しでも検出されたら、俺も取った魚を孫には食わせられねえ。漁師がだよ」
「俺のおやじは今の俺と同い年で死んだ。今の海の有り様を見たら何て言うか」。帰路、台風接近で荒れていく海と空の境目を見つめながら、
智弘さんは、かじを握る手に力を込めた。(本田雅和)
■放射能、大半が検出限界以下
福島県は原発事故翌月の2011年4月から、福島県沿岸で採取した魚の肉に含まれる放射性セシウムの量の調査を続けている。
現在は福島第一原発から半径5キロ以内を除く県沿岸全域の海域の約40地点で、震災前の漁と同じ種類の魚150検体前後を毎週調べている。
ここ数カ月はヒラメやマコガレイ、シラスなど、ほとんどが検出限界値(1キロあたり16ベクレル前後)以下だ。試験操業の対象魚種16種でも、大半で検出限界値以下だった。
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