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9割捨てる試験漁 「取っても海へ、漁師の気持ち分かるか」 福島北部沖で再開
福島県北部の漁師たちが25日、待ちかねた船出の日を迎えた。東京電力福島第一原発の汚染水漏れで延期され、
約3カ月ぶりに再開された試験操業の出漁。だが、本格操業の時期は不透明で、漁師は将来への不安を抱きつつかじを握った。▼1面参照
■がれきも網に
相馬双葉漁協に所属する底引き網漁船「賀宝丸」(19トン、乗組員6人)に記者が同乗した。
「漁師は魚取ってなんぼじゃから。がれき取ってるのは漁師じゃない」。三春智弘船長(54)は数日前まで連日、沖合のがれき回収に船を出していた。
午前5時前、沖合50キロの試験操業海域に着き、網を下ろす。2時間後、合図のブザーとともに網が上がり始めた。
対象魚種16種に入るタコ、イカ、ケガニなどのほかに、いまだに放射能濃度が高いナメタガレイやマガレイなどの国の出荷制限魚種も大量に交じる。
弟の幸英(ゆきひで)機関長(50)や長男の雄大(ゆうた)さん(27)らも一緒に分類し、対象魚種以外を海に捨てる。
智弘さんは「震災前はナメタは高く売れた。取った魚を海に捨てる漁師の気持ち分かるか? 安倍さん(首相)も五輪招致演説であんなこと言うなら、
ここに来て俺たちと暮らしてみたらいいべ」と、「汚染水はブロックされている」などと発言した安倍晋三首相に怒る。
震災後は津波で流されたごみやがれきが増え、この日も網の中に畳や窓枠が交じってきた。
2・5トン近い魚介を船上に揚げたが、松川浦漁港に水揚げした対象魚種は約250キロ。9割ほどの魚介を再び海に戻した。