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「ワーキング・プア」や「リア充」という言葉が生まれて久しいが、今度は「プア充」という新ワードが登場した。
「プア充」とは、高収入や出世を望まず、限られた収入の中で自分の生活を充実させている人のこと。
宗教学者の島田裕巳氏が著書『プア充 -高収入は、要らない-』で提唱している。
今の時代、たとえ正社員で働いていても昇給・出世するにはプライベートの時間を削り、身を粉にして働くことが求められる。
また、出世したとしても仕事量が増えるばかりで、仕事がラクになるわけではない。
ところが、周りを見渡せば100円ショップや格安ネット通販がそろっており、買い物には事欠かない。
安い牛丼屋もファミレスもあるし、格安ワインや第3のビールで“宅飲み”することもできる。
ならばあえて高収入を目指さず、年収300万円ほどでもプライベートを大切にしながら幸せに暮らそうではないか…というのがプア充の考え方だ。
これに対して、実際のプアな人々「リアルプア層」はどのように考えているのだろうか。
「低収入でもいいなんてありえない」と語るのは、卸売業の営業職を勤めるAさん(20代後半・男性)。
年収は270万円ほどで、まさにプア充生活を送るのに“どんぴしゃ”な層だが…。
「やはり老後を考えれば、もっと昇給しないと不安です。突然の病気や事故もあるかもしれないし、長男なので親の介護にも備えないといけない。
来年から増税も始まるし、もっと安心できるだけの収入がほしいです」
月々の収入から家賃や食費、光熱費などを引いていくと、自由になるお金はひと月に数万円程度。「微々たる金額しか貯金できない」という。
「特に不安なのは出産・育児。彼女も僕と同じくらいの収入なので、共働きでも世帯年収はギリギリ500万円くらい。
『限られた収入でも幸せになれる』なんて言われても、ただの気休めにしかならないです」
URLリンク(careerconnection.jp)
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