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ＡＭ３・３０ 目が覚める。夢見がヘンなので目覚めたのだ。拷問（ごうもん）を受ける夢…床に起き上がって、
もう一度「国家秘密法」を考えてみた―。横浜事件の元被告の故木村享さんは、８６年４月３０日の日記に記した
◆
その前年、最高刑を死刑とする国家秘密法を自民党が提出した。世論の反発で廃案になったが、年が替わって自民党幹部が
「再提出」を言い出した。木村さんが拷問の夢を見たのはそのころ。冤罪（えんざい）と拷問の体験が治安維持法に通じる
危険を呼び起こさせた
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戦時中、特高警察が中央公論編集者だった木村さんら６０人以上を治安維持法違反で逮捕、終戦直後の混乱期に有罪判決を受けた事件だ。
木村さんら元被告は８６年７月横浜地裁に再審を請求。判決から４１年がたっていたが、国家秘密法の登場に弾圧法規の再現を許さないと踏み切った
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治安維持法は国体変革の目的遂行のためにする行為―をも処罰した。拡大解釈され、横浜事件は旅館での慰労会を
共産党再建謀議にでっち上げた。国家秘密法も、その生まれ変わりのような特定秘密保護法案も「秘密」の範囲は権力者の意のままに広がる
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やはり投獄された木村さんの同僚の故青地晨（しん）さんは書き残した。「私たちの戦争批判は頭の中のことだけ。
行為ではなく頭の中の考え方が処罰された」。厳しい検閲で戦争批判を掲載できない時代だった。悪夢をよみがえらせてはいけない。
ソース：URLﾘﾝｸ(www.shinmai.co.jp)
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