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なぜ人は太るのか?
その原因について世界保健機関(WHO)は「肥満や体重過多の根本原因は摂取カロリーと
消費カロリーの不均衡にある」としている。つまり食べすぎか運動不足か、あるいはその両方と
いうことで、これが肥満の原因に関する定説となっている。だが、最近になって、ホルモンの
働きを原因と指摘する新説が脚光を集めている。
■運動しても体重減らず
カロリーの不均衡が原因という定説が正しければ、タンパク質であれ炭水化物や脂肪であれ、
カロリーを取りすぎれば体重は増えることになる。だから肥満を解消するには食べる量を減らし
運動量を増やせばよい。しかし、肥満に悩む多くの人がこの処方箋に従って日々、努力しているが、
体重が減らないケースが多い。
本人の努力不足が1つの理由かもしれないが、研究者が近年、注目しているのは処方箋が
間違っている、つまり肥満の原因に関する定説が誤っている可能性だ。
もしそうなら、肥満の原因は摂取カロリーと消費カロリーの不均衡ではなく、様々な細胞で脂肪の蓄積を
促しているホルモン、特にインスリンの働きの異常のようなものかもしれない。この場合、環境要因として
真っ先に疑われるのは、私たちが摂取するカロリーの総量ではなく、炭水化物の量と質になる。
インスリンはブドウ糖という炭水化物に反応して分泌される。食品中の主なブドウ糖の源は
デンプンと穀物、そして糖類だ。精製された穀物やデンプンを豊富に含む食事では、そうでない
食事よりもインスリン濃度がすぐに上がりやすい。
肥満の原因はカロリーか、炭水化物か。
世界一の肥満体国である米国で「栄養科学イニシアチブ(NuSI)」という非営利組織が、
コロンビア大学や米国立衛生研究所(NIH)などと協力、肥満の原因を科学的に究明するため、
かなり本格的な実験を近く始める。(>>2へ続く)
日本経済新聞 URLリンク(www.nikkei.com)
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★1 2013/10/27(日) 11:36