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古地図を片手に街を探索するというのが最近人気を博している。
ところが江戸の古地図が思わぬ差別問題を引き起こした。
発行元の出版社に抗議した部落解放同盟の訴えは……
■江戸古地図に部落解放同盟が抗議と話し合い
『大江戸今昔マップ』を最初に見た時には、そのアイデアに感心した。
江戸の古地図がどうやって一般読者向けに販売されているのかと思ったら、
カラーの古地図にトレーシングペーパーのような紙に描かれた現在の地図を
重ね合わせて見るように作られているのだった。例えば新宿駅付近の地図を描いた紙を
めくると同じ地点の江戸の街がどうなっていたかがわかる。甲州街道を始め幹線道路は
当時も今も同じ。お寺なども江戸時代から同じ位置にあったものが少なくない。
そんなふうに東京と江戸を重ね合わせた地図を片手に、街を散策するのが
高齢者たちの間でちょっとしたブームになっているらしい。『大江戸今昔マップ』と
同じ新人物往来社(2013年春に中経出版に合併され、さらにこの10月から株式会社KADOKAWAに合併される)から
出版されている文庫『大江戸古地図散歩』は、発売から約4年で版を重ね、累計4万部を超えているという。
古地図と現在の地図を重ね合わせて見るというのは、何百年もの時空を超えるアイデアだ。
この新人物往来社以外でも、幾つかの出版社がこうした本を出しているという。
さて、アイデアによって時空を超えた出版物は、当初意図しなかった深刻な問題も
現代にもたらすことになった。古地図に様々な固有名詞も書かれているのだが、その中に
「穢えた多村」といった表記が記されていたのだった。明治以降も被差別部落として痕跡が残り、
差別問題を抱えてきた人たちにとっては、放置できない事柄だった。
江戸時代の古地図が、研究者によって歴史資料として保存されている分には問題にならないが、
それが一般向けに市販され、それを持った市民が各地を訪ね歩くとなれば、「穢多村」と
表記された地区に住む人たちにとっては、深刻な問題だった。そうして、その住民から
部落解放同盟に連絡があり、新人物往来社との話し合いが行われたのだった。
イカソース
URLリンク(zasshi.news.yahoo.co.jp)