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駐インドネシア公使だった高須幸雄・国連事務次長が1993年8月、旧日本軍の慰安婦らの苦難を記録する
インドネシア人作家の著作が発行されれば、両国関係に影響が出るとの懸念をインドネシア側に伝えていた。
朝日新聞が情報公開で入手した外交文書などで分かった。
日本政府が当時、韓国で沸騰した慰安婦問題が東南アジアへ広がるのを防ぐ外交を進めたことが明らかに
なったが、高須氏の動きは文学作品の発禁を促すものとみられ、当時のスハルト独裁政権の言論弾圧に
加担したと受け取られかねない。
当時の藤田公郎大使から羽田孜外相あての93年8月23日付極秘公電によると、高須氏は8月20日に
インドネシア側関係者と懇談し、作家の活動を紹介する記事が7月26日付毎日新聞に掲載されたと伝えた。
この記事は、ノーベル賞候補だった作家のプラムディア・アナンタ・トゥール氏が、ジャワ島から1400キロ
離れた島に戦時中に多数の少女が慰安婦として連れて行かれたと知り、取材を重ねて数百ページにまとめた
と報じた。公電で作家とインドネシア側関係者の名前は黒塗りにされているが、作家は同氏とみられる。
ソース
URLリンク(www.asahi.com)