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ソース(十勝毎日新聞) URLリンク(www.tokachi.co.jp)
写真=今年、豊頃町内で見つかったカブトムシのつがい(8月)
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道内には本来生息していないカブトムシが十勝管内で定着しつつある。幼虫を人為的に移動させたり、飼っていた個体が逃げる
などして生息域が拡大しているとみられる。果樹などの食害や生態系への影響も懸念され、専門家は「外来種であることを認識し、
これ以上、生息域を広げるべきではない」と指摘する。
管内でこれまでに成虫や幼虫が確認されたのは、清水、芽室、音更、豊頃、陸別など広範囲にわたる。発酵熱のある堆肥や
木材チップなどの中で幼虫が確認される例が多い。帯広百年記念館の伊藤彩子学芸員によると、目撃情報が多く寄せられるように
なってきたのはここ数年で、市内での確認例もある。「幼虫は寒さに強く、チップを敷いた家庭の花壇の中などでも容易に越冬できる」
という。
定着の原因として考えられるのが、飼っていた成虫を逃がしてしまうケース。また、「つがいで飼うと高い確率で卵を産む。成虫が
死んだ後、卵に気付かずに土を外に捨てることもあるかもしれない」(伊藤学芸員)と、意図せずに放している可能性も指摘する。
道内のカブトムシの実態に詳しい丸瀬布昆虫生態館(オホーツク管内遠軽町)の喜田和孝学芸員によると、発生域の拡大は
全道的な傾向。一つの発生域から離れた場所で突発的に次の発生が確認される例が多いことから、個人が飼育する少数の個体
からの広がりよりも、堆肥などを移動させることの影響が大きいという。「発生域では堆肥ひと山に数千匹の幼虫がいる。樹木の
根回りに多くいる例もあり、植樹で幼虫が移動することも」と話す。
カブトムシは道の外来種リスト(ブルーリスト)で「防除対策の必要性について検討する外来種」に位置付けられている。増加で
懸念されるのが果樹やナス科植物の食害。また、喜田学芸員は「道内では少ない樹液資源をめぐり、競合するクワガタが駆逐
されることもある。北海道の古里観が変わる」と危惧する。
(>>2以降に続く)