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国が８月から生活保護の基準額を引き下げたことを不服とし、県内の受給者らから行政不服審査法に基づく審査請求を受け、
県は７日、申立人から直接意見を聞いた。県は１１月２日までに審査の裁決を下す。棄却された場合、申立人らは行政訴訟も検討するという。
県内の受給者１５人は先月、「引き下げは、健康で文化的な最低限度の生活を保障する憲法２５条に反する」とし、
横内知事に対し審査請求を行った。一方、引き下げを実施した県内各地の県や市が所管する福祉事務所は
「生活保護法などに基づき最低生活費を算定しており、処分は適法（正当）」としている。
審査請求の代理人を務める市民団体「甲府・生活と健康を守る会」によると、この日意見陳述したのは、
甲府市と大月市に住む計６人の受給者。「食費を切りつめ、風呂は週２回だけ」「ガスはカセットコンロを使っている」など、
引き下げに伴う窮状を訴え、引き下げに反対したという。
意見陳述後、「守る会」の石原剛事務局長は記者会見で「消費増税が決定したことで、
低所得者は生活への不安をより募らせている。引き下げを撤回してもらいたい」と訴えた。
県福祉保健総務課によると、県内の生活保護受給者は８月末現在（速報値）、５０７４世帯６４８０人。
国は生活保護費のうち、生活費にあたる「生活扶助」を３年かけて最大１０％引き下げる方針。
（2013年10月8日 読売新聞）
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