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「家族が集まると何を食べるか」についてエバラ食品工業が今年1月、20~60代の女性に行った調査でも、
関西では77.6%が「鍋料理」と回答。全国平均の66.8%を上回った。
■量の割に安い、大阪の節約志向にマッチ
フードコーディネーターの山本美和さんは「1つの鍋を皆でつつく鍋文化は、主に明治以降に広まったようです。
しゃぶしゃぶ、てっちり、うどんすきや魚すきは、いずれも大阪発祥とされています」と話す。
背景にあるのが「食い倒れ」気質を支えた豊かな食材だ。北海道から北前船で運ばれた良質の昆布、だしが
取りやすい軟水、瀬戸内や近郷で産する魚や青物。しかし、いささか地味な白菜が鍋の主役を務めるように
なったのはなぜか。
「量がある割に値段が安く、栄養価も高い。芯も葉も全部食べられるので、5人家族でも1株で十分足りる。
大阪の『節約志向』にマッチしたのでしょう」。老舗料理学校、ロイヤルクイーン料理教室(大阪市)の稲岡友美
・管理栄養士が自説を披露してくれた。
■在日韓国・朝鮮人のキムチ作りも要因
実はもう一つ、大阪の消費量を押し上げる要因があるという。「在日韓国・朝鮮人の家庭が、キムチを漬ける
ために大量に購入します」と指摘するのは大手スーパーのイズミヤ。「冬季に白菜を6、7箱、まとめ買いをする
人が大阪では珍しくない」という。
大阪府には全国の韓国・朝鮮籍を持つ在留外国人の2割強、約12万人が住む。駐大阪韓国文化院が「韓国では
10~11月、家族総出で1年分のキムチを漬けます。1世帯が使う白菜は30~50個ほど。こうした慣習を日本でも
守っているのでしょう」と教えてくれた。
こうした背景があるためか、他地域ではあまり白菜を使わない料理に、関西では入れることも多い。ラーメンの
ほか、キャベツ代わりに白菜を加えるお好み焼き店もあるという。
URLリンク(www.nikkei.com)
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