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★香山リカのココロの万華鏡:7年後のオリンピック /東京
東京オリンピック開催に沸いた週末が明けた診療所。患者さんたちの中に、さえない表情の人が目立った。
「どうしました? うつの症状がひどくなりました?」と聞くと「オリンピックが……」という答えが。
「え、好きじゃないんですか、オリンピック?」と言う私に、「いえいえ、東京に決まって本当によかった」と、慌てて否定した人もいた。
その人たちは、「7年後」という現実味があるようでいて、それなりに長さもある年月に負担を感じ、気が重くなっているのであった。
ある人は、「7年後に、自分はもう50代かと考えるとめまいがする。まだ独身か。仕事はどうなっているのかと急に不安になった」と語った。
別の人は、「それまでに大きな災害があったらどうしよう。どこに逃げたらいいのかと想像してしまう」と話した。
「まだうつ病が治らずに、こうやってここで先生と話していたら、と考えると気がめいる」という正直な人もいた。
「まあ、きっと大丈夫ですよ。元気になってオリンピックに熱狂してますよ」などと言いながら、ふと「自分はどうしているのだろう」と、我が身にも目が行く。
7年後に私は60歳。世間で言えば還暦だ。大学や病院の定年も近い。退職後の備えはできているのか。
マンガやゲームからは卒業し、年齢相応の落ち着きを身につけているだろうか、などと途端にあれこれ心配になってくる。
マスコミの仕事で会うテレビディレクターや編集者らは「ついに東京にオリンピックが来るね!」と、みんな手放しで喜んでいる。
中には60代もいるが、「絶対に現役でその日を迎えたい」「孫もその頃は大学生。一緒に観戦へ行けるかと思うとワクワクする」と、
新たな励みにしている人も少なくない。広告代理店に勤める友人は「7年なんてあっという間。準備が間に合うかどうか」と、今から気ぜわしい。(>>2-3へ続く)
毎日新聞 2013年09月17日 地方版
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