13/09/13 01:17:58.63 TUxylUUR0
小林よしのり×中野
小林:
要するに、グローバリズムにどう対処すべきなのか、国民も知識人も政治家もわからなくなっているんだよ。
たとえば大学教育でも、グローバリズムに対応できる人材を育てることが正論になっている。
橋下徹にも、学校教育を予備校化させるような感覚があるよね。
新自由主義に合わせて、ひたすら競争させるのが正しいと思い込んでいるわけ。
だから本当は、グローバリズムとは違う生き方があることを、もっと強く言わなきゃいけないんだ。
今は、むしろ左翼のほうがグローバリズムへの警戒感を持っているよね。
それによって地方が疲弊することを左翼は直観的に理解しているし、資本の暴走を止めなきゃいけないことも、共産党のほうがわかっているかもしれない。
そうなると、どっちが愛国者なのかわからないよ。
一方でマスコミに代表されるリベラル派は国家を否定して「世界市民」とか言ってたから、
グローバリズムで国境がなくなると「イマジン」みたいに戦争がなくなると思い込んでいる。だからリベラル派はグローバリズムの論理を否定できない。
共産党ぐらい「きれいな左翼」のほうが、グローバル化に抵抗できる。
中野:
そうなんですよ。中途半端なリベラルは、国家権力を否定すればいいと思っていますが、グローバル化は国家権力よりも強い。
「ど左翼」はそれに気づいているので、ヨーロッパでも左翼のほうがグローバリゼーションに強く反発しています。
そろそろ、「靖国参拝したから右」みたいな発想はやめてほしい。
冷戦が終わった直後はみんなグローバル化が正しいと考えましたが、それは20年かけて失敗したことが明らかになった。
だから違う発想でいくべきなのに、「維新の会」には90年代初頭のままの連中が集まっているんです。
いいかげん、「アメリカ寄り=保守」という流れを遮断しなきゃダメですよ。
小林:
小泉構造改革の時は、NHKや朝日新聞も派遣村などに注目して、格差拡大をしきりに特集していた。
ところがTPPに関しては、朝日新聞も賛成してるわけ。
だったら最初から、弱者に同情するようなことは書いてほしくないよ。