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「慰安婦問題」について、日本批判を繰り返す韓国政府。しかし、韓国人ノンフィクション作家の金完燮氏は慰安婦が
「性奴隷」だったとする主張に異を唱える。新刊『日本人が知っておくべき「慰安婦」の真実』(小学館)の中で、金氏は以下のように解説している。
不当な扱いを受けたと証言する元慰安婦については、その言葉が事実だとしても、当事者の証言とその家族や女衒(ぜげん)の立場は
かなり異なる可能性があることを忘れてはいけない。
たとえば、女衒が慰安婦の両親に莫大な前払い金を渡した場合でも、両親は娘に売春婦として売ったとは言えず、
事実を隠したまま挺身隊に行くのだと話したり、日本にある工場や病院に就職するのだと伝えたりして、業者について行くよう諭したこともあっただろう。
従軍慰安婦問題に関する資料には、朝鮮で慰安婦を集めた女衒が少なくて300円、多い時は2000円もの大金を両親や家族に支払ったという記述がある。
このような場合、女衒は投資額を回収しなければならないため、相当の期間、慰安婦に報酬を支払わないことになる。
一方の慰安婦当事者は、強制的に連れて来られ、一銭ももらうことなく酷使されただけで故郷に帰ったと信じるようになるのである。
ただし、朝鮮出身の慰安婦についてはその社会性、つまり、600年もの長きにわたる儒教思想による純潔と貞操観念が厳しい社会で、
慰安婦として働いたという前歴がどれほど彼女たちを精神的に苦しめたかということは理解しておく必要があろう。
では、当時の慰安所の規模と運営実態はどうだったのだろうか。戦争が拡大していくにつれて、軍では後方に対してより多くの慰安婦を要請した。
これに対して日本政府は多様な方法で、必要な数の慰安婦を供給するよう努めた。
日中戦争初期までは、軍人100人あたり慰安婦1人の基準を充足するのに特に問題はなかった。
しかし、1942年、戦線が東南アジアと太平洋地域に拡大され、海外に派兵された日本軍の規模が急激に増大すると、慰安婦への需要も増加した。
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