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★はだしのゲン
9歳の時、一冊の漫画に衝撃を受けた少女は漫画家になった。米国人のレイナ・テルゲマイヤーさん。
「『はだしのゲン』は私に大きな影響を与えた」と回想する
▼読んだ日は号泣しながら父親に抱きついた。「パパ、なぜアメリカは日本に(原子)爆弾を落とさなきゃいけなかったの。どうして人間は話し合って解決しないの」。
10年ほど前に自らの読後体験を漫画化して米国民に訴えかけた
▼死体が累々と横たわり、身近な人も死んでいく。原爆投下後の広島の惨状を描いた「ゲン」にテルゲマイヤーさんが出合えたのは、
英語を含め約20カ国語に翻訳されているからだ。原爆を投下した側の米国でも手にできる
▼なのに被爆国であり、作品が生まれた当の国で読めないとは。昨年亡くなった作者の中沢啓治さんも悔しかろう
▼松江市教育委員会が小中学校図書室の書棚から「ゲン」を撤去し、自由に読めなくする措置を講じた。残酷な場面があることがその理由だ。
しかし、戦争は人と人の殺し合いで、凄惨(せいさん)でない戦場など存在しない。松江市は22日撤回を視野に教育委員会を開く
▼テルゲマイヤーさんは幼いころ、父親にこうも言った。「私、世界中の人にこの本を読んでもらうようにしたいの。特に、(米国)大統領に」。
制限が今後も続くようでは米国人から言われかねない。「漫画は特に日本人に読んでほしい」と。2013・8・22
北海道新聞
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