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「汚染水を側溝に流したら、農業用水に全部入ってしまう」。福島県南相馬市での
除染事業の下請けに入っていた水処理業者は2012年1月16日、慎重な排水を要請したが、
日本国土開発は耳を貸さず、逆に処理業者が撮影した現場映像の削除を強要した。
この処理業者はNPO法人「再生舎」(さいたま市)のグループ会社。同月12日に、担当区域
だった福島県南相馬市の立ち入り禁止区域にある金房小学校に入った。住民不在の現場で
目の当たりにしたのは、汚染水が処理プラントに運ばれず、側溝に次々と流されていく光景だった。
小学校近くの宅地では、住宅塀の洗浄作業で出た汚染水が、通学路の砂利道に
垂れ流しになっていた。作業員の一人が証拠を残そうと急いでカメラを回した。
国土開発の現場監督が、撮影に気付いたのは15日。
「国の実証事業だ。写真は全て消去しろ。できないなら帰ってよい」
と迫り、データの一部を削除させた。
国土開発と処理業者は翌16日、現場事務所で農業用水の問題などをめぐって協議。録音記録に
よると、現場監督は「これから(除染を)やろうというときに、ちくろうとする(密告しようとする)とは」と激怒。
処理業者が、汚染水の排水をとがめると「次の本格(除染)で全部やる」と強調、再除染を理由に排水は続行された。
■記事:47ニュース URLリンク(www.47news.jp)
■写真:汚染水の量 URLリンク(img.47news.jp)
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