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安田浩一氏(48)は日本国内の外国人差別やヘイトクライム(憎悪犯罪)を重点的に取材してきたフリージャーナリストだ。
嫌韓デモを主導する「在日特権を許さない市民の会(在特会)」に対する密着取材をまとめた著書『ネットと愛国-在特会の「闇」を追いかけて』で、
昨年に日本ジャーナリスト会議賞と講談社ノンフィクション賞を受賞した。
同書が先月『街に出たネット右翼』というタイトルで韓国の出版社フマニタスから翻訳出版された。
今月4日、出版を記念して来韓した安田氏は「ネット右翼を放置した結果、今では無視できない勢力になった」と指摘した。
同氏は、2002年に行われたサッカーのワールドカップ(W杯)韓日大会のころに日本で嫌韓派が生まれたと分析している。
1990年代後半から続いた長期不況と社会不安の中、一部の人々が外国人を「雇用を奪う勢力」と見なすようになり、
日本に居住する外国人の3分の1を占める在日韓国・朝鮮人がそうした人々の標的になったというわけだ。
「韓国はW杯を共催するほどに急成長し、韓流は日本のお茶の間を占領した。大きく取り上げられるようになった
北朝鮮による日本人拉致問題も嫌韓をあおる一因となった」
安田氏は「ネット右翼の主張の大半は根拠がない」と断言する。日本のマスコミや知識人は、
彼らのうその主張を批判する価値もないと考え何の対応も取らなかった、という。2009年、在特会が京都の朝鮮学校に押し掛け
「キムチ臭い奴らは消えろ」などと叫ぶ事件があった。「ネット上のばかたちの集まり」と見なされていた在特会は、
今や1万人余りの寄付者を持つ社会団体となった。安田氏は「日本のマスコミがネット右翼の深刻さに気付いたときは、
すでに勢力が大きくなりすぎていた。政治家たちも彼らを無視できなくなっている」と説明した。
同氏はまた、外国人への嫌悪感や女性・地域に対する差別をちゅうちょなく表出する韓国のネットコミュニティーも、
日本のネット右翼と似たところが多いと指摘する。「ネット右翼(の実態)を暴いたのは日本のため。
自分の国が彼らのせいで駄目になるのをこれ以上放置できない」と語った。
朝鮮日報日本語版 6月10日(月)12時21分配信
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