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◎米韓首脳会談 日米韓連携に水差す発言
韓国の朴槿恵大統領がオバマ米大統領との会談で、北東アジアの平和のためには「日本 が正しい歴史認識を持たなければならない」と指摘したという。
米国は北朝鮮の核・ミサイル危機に対応するため、日米韓３カ国の連携強化をめざしており、日本も歩みを同じくしている。
朴氏の発言は日米韓の連携に水を差すもので、結果的に北朝鮮を利する恐れもあり、残念である。
朴氏は、安倍内閣の閣僚の靖国参拝などを意識し、歴史認識問題で米国の支持を取り付 けたかったのだろうが、
歴史認識をめぐる論争は日韓の問題であり、両国の関係安定のためには外交問題化させない配慮が求められる。
それを米大統領との首脳会談で持ち出し、第三者を巻き込む形で事を大きくするのは外交の常軌を逸していると言わざるを得ない。
朴氏の発言に対してオバマ氏がどう返答したか不明であるが、大いに困惑したに違いな い。オバマ氏は北朝鮮問題で日韓両国との連携強化や、
６カ国協議参加国が足並みをそろえる重要性を強調し、日本への配慮をにじませた。
米韓首脳会談でさらに見過ごせないのは、対北朝鮮政策で両国の路線の微妙な違いが浮 かび上がったことである。
朴氏は、北朝鮮の挑発に断固対応する姿勢を示しながら、南北の緊張緩和を模索する「朝鮮半島信頼プロセス」政策を提唱している。
北朝鮮に影響力を持つ中国との連携を重視し、対話や人道支援を通じて北朝鮮との関係改善を図る狙いである。
これに対してオバマ氏は、朴氏の朝鮮半島信頼プロセス政策に理解を示しながらも、
非 核化に向けて北朝鮮がまず行動を起こすことが対話の大前提であるという従来の姿勢を堅持した。日本も米国と同じ姿勢である。
今回の米韓首脳会談は、北朝鮮の核保有阻止のため結束をアピールする成果の一方で、
両国の基本的な立場にずれが生じていることを図らずも露呈した。朴政権は対北朝鮮政策で李明博前政権との違いを出そうとしているが、
日米韓の結束にひびを入れるようなことは避けてもらいたい。
ソース 北國新聞
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