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兵庫県尼崎市の連続変死・行方不明事件で、
主犯格とされる角田美代子元被告(64)=昨年12月に自殺=らに離散を強いられた高松市の一家の父親、谷本明さん(61)が
2度にわたり、美代子元被告をめぐるトラブルを兵庫県警尼崎東署に相談していたことが22日、分かった。
同署は捜査していなかった。
県警には美代子元被告らをめぐって約10件の相談や通報があった。
県警は谷本さんらに当時の対応に関する検証結果の報告を始めており、近く公表する。
谷本さんらによると、美代子元被告らは平成15年2月ごろから半年間、谷本さん宅に居座り、家族間での暴力を強要。
遺体で見つかった長女の仲島茉(ま)莉(り)子さん=当時(26)=らを尼崎市内に連れ去った。
谷本さんは16年2月ごろ、尼崎東署から「谷本さん名義の車が放置されている」と連絡を受け、同署を訪問。
美代子元被告の義理のいとこ、李正則被告(38)=殺人罪などで起訴=に盗まれたと被害を訴えたが、署員は「身内の話」と対応しなかった。
同年9月には再び同署を訪れ、美代子元被告の自宅マンション名を伝えて「娘らを捜してほしい」と訴えたが、
「まず仕事が必要」と職業安定所を紹介されただけだったという。
谷本さんは産経新聞の取材に「茉莉ちゃんらは帰ってこない。警察が動いてくれたら2人は助かったかもしれない」と話した。
谷本さん一家をめぐっては、茉莉子さんの友人が18年に県警明石署に相談をしていたが、対応されていなかった。
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