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西武ホールディングスの後藤高志社長は、筆頭株主である米国の投資会社サーベラスが実施している株式公開買付け(TOB)に反対の意見を表明した。
一方、サーベラス日本法人の鈴木喜輝社長は、「西武鉄道の不採算路線廃止や埼玉西武ライオンズの売却を提案するつもりはない」と強調した。
一般的には「日本vsハゲタカ」の構図でとらえられているが、果たしてそうだろうか。
後藤社長は2005年にみずほホールディングスから西武にやってきたが、就任以来、いくつかの売りやすい物件の売却などを進めたこと以外、
経営の抜本改革はほとんどやっていない。西武の資産を有効に使うためには大胆な合従連衡の戦略も必要なのにこれも何ひとつやっていない。
私は品川や軽井沢の開発、西武新宿駅をJR新宿駅と1つにすること、さらにはJR東日本への売却などの提案書を、
後藤社長と鈴木社長に送っている。私が学長のBBT大学院でやったケーススタディーの参考資料ではあるが、
学生たちと少し考えただけでもやれることは山のように出てくる。西武はそれほど魅力的な資産をもっている、ということを認識する必要がある。
後藤さんは、みずほホールディングス(および、その前身の第一勧業銀行)では優秀な副頭取だった。
しかし西武では、売れるものを売った後、じっとしているだけ。赤坂プリンスの再開発を手掛けるぐらいだ。
今回の対立を受け、日本のメディアは「ハゲタカがいよいよ牙をむき出した」とサーベラス・バッシングが真っ盛りだ。
しかし、普通のバイアウト・ファンドだったら4-5年で売り抜くところを、サーベラスはもう8年近く我慢している。私には根気強く待っている、としか映らない。
西武が設置した有識者会議も、富士フイルムホールディングスの古森重隆会長やJR東海の葛西敬之会長、
JR東日本の清野智会長らの社外委員で構成されており、「ディス・イズ・日の丸」という感じだ。
ただ、JR東日本や東海の役員に、鉄道を持つ西武の応援団をやらせるのは、少しまずいのではないか。
これではJR東日本に最終的に買ってもらおうとしても、「魂胆があって社外委員をやっていたのか」と痛くもない腹を探られかねない。
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