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★近隣諸国条項―成熟した国の姿を示す
近現代史や領土の問題をどう教えるべきか。教科書検定の結果が公表されるこの季節、毎年のように議論がくり返される。
とりわけ今回は、自民党が総選挙で「近隣諸国条項の見直し」を掲げて政権についてから初めて出される検定だった。この機会に改めて考えたい。
この条項は検定基準の一項目であり、アジア諸国との近現代史の扱いに「国際理解と国際協調の見地から必要な配慮」をすると定めている。
これが外国からの教科書への口出しをしやすくし、教科書を「自虐的で偏向した」内容にしているとの批判がある。
たしかに教科書の書きぶりを他国からあれこれ言われるのは気持ちのよいものではない。
しかし、そもそも子どもたちに歴史の光と影の両面を教え、アジアに限らず世界の国々を尊重する態度を養うことが大切なのは当然である。
わが国は国際協調を重んじ、独善に陥ることなく、客観的に歴史を教える。
この条項は実際の検定基準としてより、内外にその姿勢を示す宣言として働いてきた。もちろん、そこには戦前の教育への反省が込められている。
条項を削れば、近隣諸国にわざわざ「配慮をやめる」とメッセージを送る意味を帯びる。
また、条項があるゆえに日本の教科書が外国の言いなりに書かれているとは言いがたい。
たとえば、今回は尖閣諸島が日本の領土とわかるようにとの意見がつき、「沖縄県に所属する」と加筆された例がある。
領土の記述には近年、中韓から抗議が繰り返されているが、文部科学省はそれを受けて書きかえを指示してはいない。(>>2-3へ続く)
asahi.com 2013年 4月 2 日(火)付
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