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・東急東横線と東京メトロ副都心線が相互直通運転が始まり、埼玉県西部と横浜を結ぶ動脈が誕生して
23日で1週間を迎える。利便性が向上した半面、東京・渋谷駅では東横線のホームが地下5階に移ったため
乗り換えがわずらわしくなり、駅構内で道に迷う人の姿も。
「こちらは大変混み合っております。あちらの出口へお回りください!」。22日午前9時前、東横線渋谷駅ホームから
JR線へと向かう改札口の前で、警備員が声を張り上げる。改札前の通路には約5~10メートル間隔で警備員が
並び物々しい雰囲気に包まれていた。
高齢の女性が警備員に近づき、「エレベーターで何階に上がればいいのよ!」と詰め寄る場面も。ホームが地下5階に
引っ越してから約1週間がたつ今も、駅構内で混乱がみられた。
「以前はここにエスカレーターがあったのに…。迷ってしまった。渋谷駅が分かりにくくなった」
東京都世田谷区から埼玉県内へ夫婦で墓参りに向かっていた鈴木美子さん(77)は疲れた表情を浮かべた。
駅係員や警備員計約100人態勢で利用客を誘導しているが、通路が狭い場所もあり電車が到着するたびに列ができた。
東横線・副都心線のホームからJR線の改札口までは、高低差が40~50メートルあり、エスカレーターやエレベーターを
乗り継がなければならない。
増築を繰り返してきた渋谷駅の構造は「迷宮」と呼ばれてきた。地下に潜った東横線から地上までのルートはさらに複雑になった。
東京視覚障害者協会の織田洋さん(58)は「縦横の移動が長く、渋谷駅は道を覚えるのが大変。地下通路には目印となるような
音も少なく、どこを歩いているのか分からなくなる」。
一方、渋谷駅で乗り換える必要のない人からは、直通運転を歓迎する声も。川崎市の主婦(55)は「川越や秩父にも
遊びに行きやすくなった」と喜ぶ。ただ、直通運転によって、渋谷駅始発の電車が大幅に減ったため、「座れる機会が減ったのは
きつい」と嘆く男性会社員(25)も。東急電鉄は「まだお客さまが慣れていない部分もある」とみている。(抜粋)
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