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安倍晋三首相が１５日、環太平洋連携協定（ＴＰＰ）交渉参加を正式表明したことに対し、
野田前政権下で参加準備を進めた民主党は賛否を 明らかにせず、党内の意見対立を改めて印象付けた。
日本維新の会とみんなの党は歓迎する姿勢を明確にした。
ただ、ほとんどの野党は今回の首相の決断を自民党の「公約違反」と批判している。
民主党の海江田万里代表は首相の参加表明を受けて党本部で記者会見し、
「聖域なき関税撤廃を前提とする限り反対」とした自民党公約を引き合いに、
「何をもって『聖域なき関税撤廃ではない』と言うのか明らかでない」と疑問を呈した。
ただ、賛否については「賛成、反対でなく、ただすべきはただしていきたい」と言葉を濁した。
維新の橋下徹共同代表は大阪市内で記者団に「交渉参加は大賛成だ」と明言。
一方で「自民党では農業保護に偏った交渉になるから自由貿易推進という
方向性にかなったルール作りにならない」と懸念も示した。
交渉参加に関しては、 みんなの党の渡辺喜美代表も会見で「遅きに失したとはいえ、高く評価をしたい」と歓迎した。
ただ、野党は自民党の個々の議員が先の衆院選でＴＰＰ反対を掲げて当選したと受け止めており、海江田氏は「不誠実な態度だ」と批判。
渡辺氏も、反対を公約した自民党議員を「国民におわびすべきだ」と非難した。
生活の党の小沢一郎代表は「国家百年の大計にもとる重大な誤りであり、
即時撤回を強く求める」との談話を発表した。共産党の志位和夫委員長と社民党の福島瑞穂党首も撤回を要求。
志位氏は会見で、自民党衆院議員のうち２０５人が衆院選で参加反対を公約していたと指摘した。
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