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かっての日本は大気中の浮遊粒子状物質の濃度が高かったが、1999年に石原慎太郎
東京都知事がディーゼル車の排出ガス規制を打ち出し、2003年から基準に満たない
ディ-ゼル車を東京都内から締め出した。自動車業界よりだった政府もこれを契機に
しぶしぶ重い腰を上げ、国土交通省がいわゆる 「2009年排出ガス規制」 を設けた。
この規制を受けて自動車メーカーはディーゼル車の排出ガス浄化装置を改善した。
このいきさつで環境意識の強いディーラーがディーゼル車を敬遠し、ガソリン車に
シフトした。両者が相まって日本の浮遊粒子状物質濃度は激減した。以前から
中国からは偏西風に乗って浮遊粒子状物質が飛来してきていたが、日本国内の
大気汚染がひどかった時代は注目を集めなかった。上記排出ガス規制により日本国内大気の
環境改善がはかられて、一部の環境学者は研究目標を失った。そこで彼らは文部科学省
科学研究費獲得のために、 「PM2.5」 という世間的には耳慣れぬ名称を使って、誇張して
アッピールし、それに昨年あたりからマスコミが飛びつき、尾ひれをつけて報道している
のが現状である。