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★論説委員・鳥海美朗 中国は自滅の道を進むのか
北京で開かれている中国の全国人民代表大会(全人代=国会)の政府活動報告で、温
家宝首相が「大気、水質、土壌など突出した環境汚染問題をしっかり解決する」と力説
した。
中国の汚染問題は今に始まったわけではないが、とくに今冬、ひどい大気汚染の実態
が一目瞭然になったからだ。
汚染の主因は石炭燃料を使う工場や発電所、家庭暖房の排煙(二酸化硫黄)と急増す
る自動車の排ガス(窒素酸化物)だ。今年に入って北京や河北省などを中心に風がない
気象もあって、空気中に汚染物質が滞留した。一時は中国全土の4分の1が有害物質を
含む濃霧に覆われ、約6億人が影響を受けたという。
全人代では日本円で約4兆9千億円にのぼる2013年度の環境対策予算が公表され
た。これは日本の防衛予算をもしのぐ。すでに打ち出している汚染物質の削減目標と合
わせ、温首相は取り組み姿勢は示した。
だが肝心なのは、政権を引き継ぐ習近平指導部がどれだけ具体策を実行するかであ
る。
硫黄吐く石炭ボイラー
国立環境研究所(茨城県つくば市)のフェロー、田村憲治さんの話には実感が
こもっている。中国東北地方の瀋陽、撫順、鉄嶺の3都市で一般家庭における大気汚染
と健康被害の実態調査(2001~05年)を日中共同で実施したときの体験である。
調査した中層団地の一般家庭には電気暖房はない。氷点下25度にもなる厳寒期、
石炭ボイラーを焚(た)いて熱湯か蒸気を各戸に供給する集中暖房が頼りだ。巨大な
煙突は猛煙を吐き続ける。硫黄分が多い石炭を使うから、排煙に含まれる二酸化硫黄の
濃度も当然高い。
(続く)
■ソース(産経新聞)
URLリンク(sankei.jp.msn.com)