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【台湾製のパソコンの基盤にGOD BLESS JAPAN(日本に神のご加護を)と刻印】
URLリンク(image.space.rakuten.co.jp)
私たちの知らないところで、私たちの知らない人が、私たちが遭遇した困難のために祈ってくれている。
東日本大震災に際して、世界中の人々から多くの救いの手が差し伸べられたことは記憶に新しい。
が、私たちが知らないこんな話もあった。
「日本に神のご加護を」と印字された基板を搭載したパソコンを製造したのは台湾のASUSで、
同社も日本から問い合わせがあるまではこの事実を認知していなかったようだ。ASUSによれば、
印字は同社の技術者が独断で行ったことで、誰かは特定できていないがたぶん日本の一日も早い復興を
祈ってやったのだろうとのことで、本件は黙認しているそうだ。
一人の台湾人技術者が独断で思いつき、会社の許可も得ずに印字した日本の復興を祈るメッセージが、
マスコミではなくソーシャルメディアを通して日本人の心を揺さぶった。「神のご加護を」は
日本では一般的な言葉ではないが、英語圏では最もなじみの深いフレーズの一つで、GOD BLESS JAPAN
のスローガンはTシャツやポスターのデザインとなり、Pray For JAPAN(日本のために祈ろう)
とともに世界中で東日本大震災の義援金集めの標語となった。
ASUSは台湾の大手パソコンメーカーの一つで、同社には技術革新やイノベーションの創出と並び謙虚、
誠実、勤勉を訴える社是がある。デジタル新時代のリーディングカンパニーを目指すと標榜(ひょうぼう)
する一方で、企業人として誠実さと勤勉さを忘れまい、と明確に会社の哲学を従業員に訴えている。
台湾の技術者は何を思って「日本に神のご加護を」という文字を印字してくれたのだろうか?
大災害への同情心からか、日本に多くの友人がいたからか、それとも単に日本が好きだからなのか?
そして、考えてみた。もし台湾に大災害が起こり、日本の技術者が誰の目にも留まらないだろうからと、
会社の許可も得ず、「ガンバレ台湾」と台湾向け製品の基板にメッセージを印刷したら、会社は黙認するだろうか?
ASUSの社是「Integrity(誠実)」が重く、価値あるものに感じられた。