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持ち込まれた年代や経緯は記録が残されておらず不明だが、
市教委文化財課も「朝鮮での弾圧の過程で持ち込まれたと考えるのが妥当です」と主張した。
それらの仏像は現在に至るまで、信心深い対馬の各集落の寺社や島民たちの手で、大切に守られてきた。焦げた仏像も多く、
田中氏は「仏教弾圧により焼かれた寺から、持ち出されたものだと考えられる。それを日本人が略奪したというのは、あまりにも失礼だ」と憤った。
25年ほど前には、今回、所有権を主張している韓国・浮石寺の関係者が対馬を訪れ、
田中氏に「私たちのものだから返してほしい」と要求。田中氏は当然断った。
その後、仏像は平成24年10月に盗まれる。今年1月に韓国国内で窃盗団が検挙された。
今回の裁判所の決定について、田中氏は「常識が通用しない国なんだと再認識した。盗み出して、
そのまま自分の物だと主張するへ理屈は、北朝鮮による日本人拉致事件と同じですよ」とあきれ顔だ。
このまま返還差し止めが正式決定し、手元に戻らない公算も大きい。田中氏は「何としても取り返したい。
拉致事件と同様、政治家の外交力に期待するしかないのか…」と政府の対応に望みを掛けた。
一方、菅義偉官房長官は27日の記者会見で「国際法に基づき、外交ルートを通じて速やかに返還を求めていきたい」と述べた。(終)