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「民主党の再建は皆さんにかかっています」。24日、都内で開いた党大会の3時間前。
代表の海江田万里(64)は、同じホテルの一室に集めた衆院選の落選者の前であいさつした。
出席したのは約200人。海江田は自民党との対立軸の明示など相次ぐ注文に丁寧に答えたが、
会合が終わると参加者の1人が漏らした。「誠実な対応はいいんだが、いま一つはっきりしないんだよなあ……」
昨年12月、「火中の栗を拾う決意だ」と代表選に出馬し勝利した海江田。ただ衆院選惨敗が党に与えたショックは予想以上だった。
1月上旬、党本部ですれ違った参院選の候補予定者に「拾う栗もないんだよ。溶鉱炉に手を突っ込んでいるようなものだ」とこぼした。
反転攻勢の足がかりをどう得るか―。背負う課題ははっきりしている。執行部を悩ませるのが党の存在感の低下だ。
2月の本社世論調査での民主党の支持率は8%。1998年の結党直後の水準にまで落ち込んだ。
幹部からは「この党の歴史的な役割は終わったのか」「一度更地から出直した方がいい」と悲痛な声が聞かれる。
海江田はもともと派手な言動や強烈な個性で組織をけん引するタイプではない。
党内統治の欠如による「決められない体質」が国民から最も批判されたと分析し、
新たな綱領のもとに結束し、批判一辺倒でない建設的野党の姿を模索する。
党の信頼回復は正攻法しか道はないと思い定めているようで、「私は私のやり方でやる。変えるつもりはない」と語ってはばからない。
幹事長の細野豪志(41)は年明け早々、党本部で海江田に「これから先は積極的なことを言います」と伝えた。
院選の総括案の作成では海江田らと手分けし、22道県でのべ2300人の支持者と顔を合わせた。
執行部の考え方は徐々に浸透してきている。だが「アベノミクス」を通じた円安、株高を追い風に快走する安倍政権の行方は読み切れない。
幹事長代理の馬淵澄夫(52)は「このままなら二番底を覚悟しないといけない」と危機感を隠さない。
経済評論家だった海江田は、安倍政権の先行きを市場の動きになぞらえる。「山が高ければ谷もまた深い」。
ただこうも付け加える。「谷がいつくるか。問題はその時まで民主党が生き残れるかどうかだ」。
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