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★「ターイバツ、ターイバツ」の連呼が響く教室 苦悩する教育現場
・岡山市の公立中学校の男性教員(30)は、生活指導上の体験をもとに「『体罰は教育者として敗北』というのには
違和感を覚えています」とつづっていた。
「廊下を自転車で暴走する、エアガンを友達に向けて撃つ、力の弱い女性教師を押し倒す…。最近私が遭遇した
学校現場の光景です。この現場を見たとき、生徒に切々と訴えるだけでその行為を辞めさせられるでしょうか」
男性教員は、スポーツ指導でチームを強くするために体罰を加えるのは「暴力やパワハラで許されない」とした上で
「ときとして、体罰は教育者としての責任になると信じている」と記した。
学校教育法上「体罰はいかなる場合も行ってはならない」のが原則だが、文部科学省が平成19年2月に都道府県
教委などへ出した通知では、教員への暴力に対する防衛や、ほかの生徒に被害を及ぼす暴力を制止するなど「目前の
危険を回避するためにやむを得ずした有形力の行使」は、体罰に当たらないとしている。
しかし、どこまでが認められる有形力で、どこからが体罰なのか。実際の教育現場では判断が難しい場面も少なくないという。
静岡県の高校教員の男性(26)は、大阪市立桜宮高校の問題が発覚して以降、ささいなことでも生徒たちが「体罰だ、
体罰だ」と口を出し、きちんとした指導が行き届かない状況があることに触れていた。
同様の指摘はほかにもあって、先生がちょっと怒っただけでも「ターイバツ、ターイバツ」と連呼するクラスがあるという話も。
戸惑いながら生活指導にあたっている先生たちの様子が浮かぶ。
「懸念するのは、先生たちが問題ある児童生徒の担任を避けることです」。山口県の公立小教員の意見だ。
問題行動を起こす児童や生徒に対する生活指導は苦労が多い。必要な指導であると確信した行為だったとしても、
それが「体罰」として露見すれば処分対象になる。
「誰しも火中の栗を拾って自分の評価を下げたくない。特に小学校では高学年の学級担任は生徒指導上の
問題も複雑になり、仕事は大変になる。これからは高学年の担任を希望しなくなるのではないか」(抜粋)
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