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米軍普天間飛行場に強行配備された新型輸送機オスプレイをめぐる二つの「公開」の動きには、きな臭さを感じざるを得ない。
陸上自衛隊と米海兵隊は米カリフォルニア州で行った日米共同訓練で、陸自隊員がオスプレイに搭乗し、
敵に奪われた島を奪還する作戦を報道関係者に公開した。
沖縄県民の反発や、全国的に設定されている飛行訓練ルート下の地域住民の不安を和らげるために、
オスプレイの「安全性」や「有用性」をアピールする狙いがあるのは明白だ。
自衛隊も持ち出して緊張状態が続く尖閣問題を意識させれば、
日米同盟強化もオスプレイ配備も納得してもらえるという算段だろうが、あまりにも作戦の想定が安直で非現実的ではないか。
国際社会への影響の大きさやその後の維持管理コストなどを考えると、中国が尖閣諸島を「奪う」メリットがあるとは思えない。
従って「奪還」のためにオスプレイが役立つこともないだろう。
射撃管制用レーダー照射問題に見られるように、偶発的な衝突が起こる危険性は確かにある。
しかし、関係国はこうした事態の回避にこそ力を注ぐべきであり、「奪還訓練」はむしろ、中国を刺激して危険性を高めるだけである。
「敵に奪われた島を奪還」というなら韓国が実効支配する竹島も浮かぶが、不思議とそういった話は聞かない。
全てが中国の動きをにらんだ南西諸島の防衛強化に向けて印象操作されているようだ。
ソース 琉球新報
URLリンク(ryukyushimpo.jp)
(続)