13/02/10 15:47:07.04 MPutmkls0
遺伝子的要因と児童虐待によりレイプや強盗や暴行に手を染める可能性
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マット・リドレー「やわらかな遺伝子」
そこでモフィットとカスピが、活性の高いMAOA遺伝子をもつ者と
活性の低いMAOA遺伝子をもつ者とに分けたところ、驚いたことに、
前者に属する男の子は、虐待の影響をほとんど受けなかったのである。
彼らは、幼いころ虐待されていても、あまり問題を起こさなかった。
一方、後のグループの男の子は、虐待された経験があるとひどく
反社会的になった。MAOAの活性が低くて虐待を受けた男の子は、
四倍も多くレイプや強盗や暴行に手を染めたのである。
しかし虐待されていなければ、むしろ平均よりわずかに反社会的な性向が弱かった。
要するに、子どもが暴力的になるためには、虐待を受けただけでは不十分で、
活性の低い遺伝子ももっていなければならないのだ。あるいは、活性の低い
遺伝子をもつだけでは不十分で、虐待も受けなければならないと言ってもいい。
MAOA遺伝子はX染色体上にあり、男性はこの染色体をひとつしかもっていない。
女性はふたつもっているので、活性の低いMAOA遺伝子の影響を受けるおそれが少ない。
大半の女性は、活性の高いMAOA遺伝子を少なくともひとつはもっているのである。
しかし、先のニュージーランドのコホートでは、一二パーセントの女性が活性の
低い遺伝子をふたつもっていた。彼女たちには、幼いころ虐待されると思春期を
迎えてから行為障害と診断されるケースが多いという傾向が有意に見られた。
MAOA遺伝子の活性が低い男子は、虐待を受けると反社会的で暴力的な行動を
示すようになる率が高い。MAOA遺伝子は性染色体上にあり、特に男子で影響が
顕著になる。女子や、MAOA遺伝子の活性が高い男子は虐待の経験があっても影響は低い。