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徳島大学総合科学部の今井昭二教授(分析化学)が高知県大豊町の梶ケ森(1399メートル)で採取した樹氷から、大量のすすが観測された。
中国で発生している深刻な大気汚染の影響とみられ、中には呼吸器に影響を与えるとされる微小粒子状物質(PM2・5)も含まれていた。
ただ、1月中に徳島県内でPM2・5が環境基準を超えた日はなく、県は冷静な対応を呼び掛けている。
今井教授は1月23日、高知県大豊町の梶ケ森の頂上付近で樹氷を採取。溶けた水をろ過したところ、フィルターが真っ黒になった。
2007年から約120回にわたって降雪や降雨の後にサンプルを採取しているが、これほどの量は初めてだという。
電子顕微鏡で分析したところ、すすの中に石炭を燃焼した際に発生するフライアッシュ(石炭灰)が含まれていた。
日本の発電所などでは、フライアッシュは電気集じん機などで除去されるが、公害対策が進んでいない中国では
そのまま空気中に放出されるという。中国の石炭に特徴的な硫黄分も多かった。
梶ケ森は地形や気流の関係で日本海からの空気が直接観測できるため、今井教授は「中国から飛来した可能性が非常に高い」と結論づけた。
フライアッシュには非常に細かい微粒子であるPM2・5もあった。
多くはアルミやケイ素で、中には鉛やヒ素など、有害性が高い金属も含まれていた。
微粒子のPM2・5は体内に入りやすく、ぜんそくや気管支炎の原因となる。肺胞など人体の奥に付着するため、影響が大きい。
大気汚染の状況を測定している徳島県環境管理課によると、1月にPM2・5が環境基本法の基準である、
1日平均で大気1立方メートル当たり35マイクログラムを超えた日はない。最も高かったのは30日の32・3マイクログラム。
13年1月の平均は15・7マイクログラムで、前年同期に比べ、1・1マイクログラム増えている。
同課は「環境基準と比較すると、健康に被害が出る値ではない」としている。
URLリンク(www.topics.or.jp)
【写真説明】[上]1月23日に採取した樹氷をろ過したフィルター。すすで真っ黒になっている[下]1月19日に採取した雪をろ過したフィルター
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