13/02/01 02:51:51.37 W/KpxGv40
本拠地、AKB48劇場で迎えたライブ
劇場に響くファンのため息、どこからか聞こえる「ＡＫＢは終わったな」の声
無言で帰り始めるヲタ達の中、パパラッチに撮られた峯岸は独りベンチで泣いていた
武道館で手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるAKBのメンバー・・・
それを今の秋葉原のライブで得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「とんでもないことをしてしまった・・・」峯岸は楽屋で悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、峯岸ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいパイプ椅子の感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってダンスの復習をしなくちゃな」峯岸は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、峯岸はふと気付いた
「あれ・・・？お客さんがいる・・・？」
ベンチから飛び出した峯岸が目にしたのは、廊下まで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに腕が振られ、地鳴りのようにＡＫＢ峯岸の応援歌が響いていた
どういうことか分からずに呆然とする峯岸の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「みなみ、ダンスの練習だ、早く行くぞ」声の方に振り返った峯岸は目を疑った
「た・・・たかみな？」 「なんだギョロメ、居眠りでもしてたのか？」
「あ・・・あっちゃん？」 「なんだ峯岸、かってに私を引退させやがって」
「優子・・・」 峯岸は半分パニックになりながらビジョンを見上げた
１１位：小嶋 １２位：横山 １３位：高城 １４位：梅田 １５位：峯岸 １６位：北原
暫時、唖然としていた峯岸だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「たてる・・・ステージにたてるんだ！」
スタッフからマイクを受け取り、ステージへ全力疾走する峯岸、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・
翌日、ベンチで冷たくなっている内川が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った