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巨額貿易赤字 輸出力の強化と原発再稼動を(1月27日付・読売社説)
「貿易立国」としての日本の土台が揺らいでいる。官民で巻き返しを図らねばならない。
輸出額から輸入額を差し引いた2012年の貿易収支は、過去最大の6・9兆円の赤字だった。
第2次石油危機直後の1980年に記録した2・6兆円を大きく上回った。
東日本大震災の影響で31年ぶりに貿易赤字に転落した一昨年と比べても2・7倍に増えた。極めて深刻な事態である。
要因は、欧州危機や中国経済減速に伴い、輸出が減少する一方、輸入が急増したことによる。
東京電力福島第一原子力発電所事故後、原発が全国で停止し、再稼働したのは2基にとどまる。
電力各社が代替電源として火力発電をフル稼働した結果、
燃料となる液化天然ガス(LNG)の輸入額が年間で約6兆円にも達する異常事態になっている。
海外への投資による配当や利子の受け取りを含めた経常黒字は続いている。
だが、巨額の貿易赤字が慢性化すると、いずれ経常収支も赤字転落が懸念されよう。
「貿易立国」の立て直しにまず必要なのは、輸出拡大につながる製造業の競争力強化である。
電機業界は、薄型テレビや携帯電話市場などで韓国メーカーなどに出遅れた。
成長市場である医薬・医療機器分野でも、年約3兆円の輸入超過になっている。
製造業各社が、付加価値の高い魅力的な商品を開発し、アジアなど新興国の成長市場を積極的に取り込む工夫が要る。
貿易赤字の背景には、コスト高を回避するため、製造業が拠点を海外に移転し、国内空洞化が加速している事情がある。(つづく)
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