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「その子は飼い主から見捨てられた捨て犬だったんですが、そのまま飼い主が見つからなけ
れば保健所に送られてしまうと思った彼女は、すぐに引き取ることを決めたんです」(前出・知人)
そんな彼女には、東日本大震災の原発事故で置き去りにされた多くの犬猫たちの命も
愛しく大切なものと映ったようだ。
「充益さんはいても立ってもいられず、すぐにボランティア団体を作って、現地に通うように
なりました。犬や猫に餌をあげたり、引き取って治療を受けさせ、自分のブログやペット
ショップなどで里親を探す活動を始めたんです」(充益さんの知人)
しかし、被災地に足を運ぶ度に増えていくペットたち。餌代や医療費はかさみ、募金で
得た費用では到底足りなかった。団体の収支報告によると、毎月ほぼ50 万円程度の
赤字。彼女の昨年12月14日付のブログには、「車1台買える」までに膨らんだ団体の赤
字をなげく様子が綴られていた。
「充益さんはよく、“私がちゃんとしてないから収支が合わない”ってこぼしてました。
足りない分は彼女の自腹だったんですよ。でもそれも底をついてきたみたいで…。たぶん
食費も削っていたと思いますよ。亡くなる前の彼女は、かなり痩せていましたから」(前
出・充益さんの知人)
さらに、家業についてもこんな話が。「澄雄さんは商売上手な人だったんですけど、
最近は会社のほうがうまくいってないという噂を耳にしました…」(前出・早川家を知る人
)充益さんの部屋からは「犬をよろしく」など自殺をほのめかすような手紙が遺されていた。