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>>1の続き
一方で、「(加害者とされた)元少年側が裁判のやり直しを求める動きがあると聞く」と言うのは
同校の学区内に住む介護士男性(56)。「20年たった今でも解決していない事件だという印象はある」。
事件に直接関わりのある人たちの口は重かった。「もう触れてほしくない」―。
取材を断る短い言葉からこうした思いが垣間見られた。亡くなった生徒の父親(63)は
「申し訳ないが、取材はお受けできない」。元少年たちにも代理人弁護士を通じて
取材を申し込んだが、回答は「そっとしておいてほしい」ということだった。
明倫中事件 1993年1月13日に新庄市の明倫中で発生。体育館用具室内で同日夜、
1年生の男子生徒が巻かれたマットの中に頭から入った状態で死亡しているのが見つかった。
日常的にいじめがあったとされ、県警は1、2年生の少年7人を傷害と監禁致死の容疑で逮捕、補導。
少年審判で逮捕の3人は「無罪」に当たる不処分決定、補導の4人のうち3人は
「有罪」に相当する保護処分となった。保護処分の3人は仙台高裁に抗告し、
同高裁は棄却した上で7人全員の関与を指摘。3人の再抗告は最高裁で棄却された。
その後、男子生徒の遺族が少年らに損害賠償を求めた民事裁判で山形地裁は
7人全員のアリバイを認定、事実上「無罪」とされた。だが、仙台高裁は一転して全員が関与したと判断。
最高裁は元少年らの上告を棄却し、司法判断は「全員有罪」との結論で終局した。
(おわり)