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>>2のつづき
◆AV女優の起用も衰退理由
「確かに、警察の摘発強化、AVの普及がストリップ業界に大打撃を与えたのは事実だが、業界側にも問題があったのでは」
こう話すのは、20年にわたってストリップ業界に密着取材をしてきた写真家、谷口雅彦さん(45)。
原発という重いテーマを反原発でも推進派でもないニュートラルな立場で報じてきた社会派で、
ストリップという一見、軟派なテーマも硬派な視点で追っている。
その谷口さんが指摘する業界側の問題とは、「踊り子を育てず、人気AV女優や人気風俗嬢を安易にステージに乗せたこと」だという。
「ストリップというのは、古くからある『芸』なんです。ただ見せるだけではなく、セクシーで優雅な踊り、
見えそうで見えない演出、SMショー、花電車…といった劇場でしか見られない芸でお客さんを魅了し、
さらに客席とコミュニケーションをとる、という双方向性にあったんです」
それが、AVの普及などで業界が傾くや、あろうことか、業界はそのAV女優や他の風俗産業のスター風俗嬢を踊り子として
起用し始めた。
「人気AV嬢がステージに立てば、客は手軽に集められる。でもアイドルタレントと同じで旬は短いんです。
もちろん、AV出身の踊り子の中にも、ストリップに目覚め、一生懸命芸を身につけようとする踊り子もいることはいますが、
大半は早々に飽きられ、姿を消していくんです」
その一方で、芸を持った踊り子がステージから遠ざけられていった。「あるお姉さんは『乗る場所(ステージ)がなくなってきた』
と嘆いていました。当然、自前で芸のある踊り子を育てることもしないから人材は年々乏しくなり、
ストリップという芸を愛してくれた旧来のファンも離れていく…。悪循環ですね」
谷口さんによると、この傾向は平成12年ごろから顕著になり、この頃から劇場閉館が加速していったという。
(つづく)