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★小社会
野に下る政党の党首選びが行われ、片やこれから首相になろうという人が新しい党の執行部をつくった。
総選挙の明暗くっきり分かれる年の瀬である。議員会館では当選議員と落選議員、部屋のあるじの交代が既に終わった。
当選議員の部屋には支持者や関係団体からコチョウランが届けられるのが習わしだ。
いつごろ始まったかよく分からないが、見栄えのする白い花が人気とか。日持ちがいいのも理由らしい。
かつて大輪の花を咲かせた民主党は３年３カ月、政権としては短命に終わった。
海江田民主党は国民の期待を裏切ったことを猛省し、じっくり時間をかけてでも自らの政治を総括しなければなるまい。
政権交代時代の政治には「雌伏の時」こそ大事だ。
１９９７年に英国でブレア労働党政権が誕生したときは、保守党から政権を取り戻すのに１８年もかかった。
いまのキャメロン保守党が政権に返り咲くにも１３年。党を改革するには長い時間がかかる。
３年３カ月の野党暮らしは、再登板する安倍自民党にとって十分だったろうか。安倍さんは「自民党は変わった」というが、どこがどう変わったのか。
実力でというよりも、敵のエラーで政権が転がり込んできたような選挙だったから、よくのみ込めない。
東京・永田町に咲き誇るコチョウランの白には「清新」の意味が込められているとも聞く。かつての「古色」が出過ぎては政権も色あせる。
高知新聞 2012年12月26日08時18分
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