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★敦賀原発に活断層/危険性明瞭なら廃炉が筋だ
原発の安全性に、また一つ疑問符が付いた。日本原子力発電敦賀原発(福井県敦賀市)の敷地内にある断層について、
原子力規制委員会が「活断層の可能性が高い」と結論付け、再稼働に否定的な見方を示した。
唯一の国の安全規制組織が調査した結果であり、その判断には計り知れない重みがある。
もはや再稼働への国民の理解は得られないだろう。速やかに廃炉を検討すべきだ。
活断層の存在が疑われているのは敦賀に限らない。ほかに東北電力の東通(青森県東通村)、北陸電力の志賀(石川県)など五つの原発がある。
敦賀で危険性が明確になった以上、ほかの原発に対しても厳格な調査と評価が不可欠になる。
完全に活断層と見なされないまでも、「その可能性が残る」と判断したなら、規制委は再稼働を認めるべきではない。
「疑わしきは運転させない」という、安全性最重視の考え方を貫くべきだ。
国の安全審査方針では、活断層の真上に原子炉などを設置できない。
敦賀では2号機(116万キロワット)の真下に活断層があることが分かった。
同じ敷地には1号機(35万7千キロワット)もあるが、常識的には2号機と同様に再稼働は困難だろう。
活断層は過去に何度かずれ動き、これからもずれて地震をもたらす危険性のある断層を指す。
過去といっても10万年単位のことだが、直下で動けば相当の揺れをもたらす。
安全性を考えれば敷地内はもちろん、周囲に活断層があっても原発の立地点としては不適格だ。
活断層かどうか専門家の間でも判断が分かれることはあるが、
旧原子力安全・保安院が事業者側に都合のいい説明をうのみにしたケースが多かったのではないか。
いいかげんな審査だったと言わざるを得ない。(続く)
河北新報 URLリンク(www.kahoku.co.jp)
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