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★発信箱:なくなれ、大黒柱信仰=小国綾子(夕刊編集部)
「将来、専業主婦になりたい人は?」。父親の子育てを支援するNPO法人の理事の東(あずま)浩司さん(41)は大学や高校で講演するたび、
女子学生に必ずこう尋ねる。半分くらいが手を挙げることもある。「残念でした。あなたはもう、専業主婦にはなれません。
30代男性の年収は今や300万円台。お母さんと同じ生き方はできない」。現実をガツンと伝えるのは、働くことをプラスと受け止め、
より自由な生き方を探してほしいからだ。
「妻に専業主婦でいてほしい人は?」。大学生の集まりで男子学生に尋ねたら、なんと一人の手も挙がらなかったそうだ。
専業主婦志望の女子学生もびっくり仰天だろう。「男子の方が現実を理解しているのか、家族を一人で養う自信がないのか。
あるいは、男子の場合、その場の空気を読み過ぎて人前で挙手すらできなかったのか……」
東さんは、企業のメンタルヘルスやワークライフバランスの研修に呼ばれることも多い。
最近気になるのが、若い世代の男性たちの「今の収入では結婚できない」という声。データもそれを裏付ける。
「今の若者は、企業戦士の父と専業主婦の母親に育てられた人がまだ多い。両親から『男は家族を養うべし』と刷り込まれている」。
だから「家族を養わねば」という「大黒柱信仰」を解かないと、子育てはおろか、結婚にすら踏み切れないという。
時代は厳しいけれど、男も女も共に働き、子育てすればキャリアの可能性は広がるし、リスク分散もできる。家族の絆も深まる。
「共働き、共育ての世の中ならば、経済的な理由を苦にした「大黒柱」の男性の自殺も減るのでは」と東さん。
1人より2人で??14歳の息子にそう伝えている。
毎日新聞 2012年12月11日 00時10分
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