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金融緩和と成長戦略は脱デフレの両輪だ
2012/12/9付
デフレからの脱却と円高の是正は経済再生の重要な条件だ。
衆院選で具体策を競い、国民の信を問うのは当然である。
多くの政党の公約は金融緩和に重点を置くが、民間の活力を引き出す成長戦略の役割も重い。
自民党は政府・日銀の政策協定で2%の物価目標を定め、大胆な金融緩和を促すと公約した。
民主党は日銀が「物価安定のめど」と位置づける1%を尊重するが、金融緩和を求めるという方向性は同じだ。
デフレと円高の克服には強力な金融緩和が欠かせない。金利の低下余地が乏しいなかで、
金融緩和の効果を高める一層の知恵や工夫が問われている。
政府と日銀がデフレ・円高への対応で緊密に協力していく必要がある。
一方、日銀の独立性を脅かし、財政赤字の穴埋めを迫るようなことをすれば財政規律は失われる。
日本の経済運営への信用を損なわぬよう細心の注意を払うべきだ。
過度の円高の弊害を訴える通貨外交も重要だ。日米欧に新興国を加えた主要20カ国・地域(G20)は
「為替相場の無秩序な動きは経済と金融の安定に悪影響を与える」との認識で一致している。
韓国や中国では自国通貨の上昇を抑える為替介入が常態化している。
特に韓国のウォン安は日本企業の競争力に影響を及ぼしており、こうした問題を提起していく政府の努力も求められる。
円高対応などと連動しなければならないのが政府の成長戦略である。
外需の取り込みと内需の掘り起こしを急ぎ、日本経済の成長力を高める政策が必要だ。
(つづく)
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